サッカー観戦の肝

今日なんとなくテレビを付けたら、フランス代表とウクライナ代表の試合を放送していたので観てしまった。

私自身は文化系なのでスポーツをほとんどしない。時々ジョギングしたり泳いだり、友達とたまに軽いスポーツをすることはあるが、本格的にスポーツをやった経験は一切ない。

だが、観るのは結構好きである。

高校時代サッカーにはまった。体育の授業でやって楽しかったというのもあるが、観るのが好きだった。

学校から帰るとインターネットやテレビでヨーロッパのサッカーの試合をよく観ていた。

しかし最近観てなくて、今日久しぶりに観たのである。

 

ひいきのチームがある人は別として、私は特にひいきのチームがない。

そういう人はなかなかサッカーの世界に入りづらい。

しかしサッカーというのは楽しむ方法があって、それは常に「どちらかといえば弱いチーム」「負けているチーム」「なんだかイケてないチーム」を応援するということだ。

私はそうしてサッカーを楽しんでいる。

フランス×ウクライナは一方的だったのでイマイチ面白くなかった。

そのあと、サッカーに久しぶりに興味を持ったので、偶然やっていた横浜FマリノスVSアルビレックス新潟を観たが、こちらは面白かった。

 

実はこの試合、マリノスが勝てば優勝決定という試合だった。

6万人くらい入場者があったそうだ。偶然ながらいい試合を観戦できたと思う。

ここで応援するのはもちろん、アルビレックス新潟の方である。

新潟のほうが(順位という尺度で見て)弱いからである。

ましてマリノスはホーム、ここで勝ったら優勝という正念場。

 

観ているとなかなか楽しいもので、中村俊輔はやっぱすごいなぁ、とか、田中達也移籍したのかぁ、とかいろいろ発見があって楽しい。

で、肝心の試合だが、横浜Fマリノスの圧倒的優位に進んだ。

戦力を考えれば当然のことではある。

実際、試合の7割くらいはマリノスがボールを持っていただろう。

前半は試合が動かず、後半に得点が入る。

しかし、得点を入れたのはアルビレックスの方である。

なんだか「戦艦大和」の沈没はこんな感じだったのかなぁ、と思うぐらい新潟は攻撃を受けていた。蜂の巣と言ってもいい。度重なるクロス、シュート、コーナーキック。いつ横浜に点が入ってもおかしくない。

こういう時に弱い方を応援しているとなかなか辛い。なにせ防戦一方なのだから。

ところが、アルビレックスは数少ないカウンターのチャンスをモノにして、後半に二点入れてしまう。

打ったシュートの本数は多分横浜の10分の1くらいだろう。

なのに結果は、2-0でアルビレックスの勝ち。

痛快である。サッカーはこういうことが容易に起きてしまうスポーツなのだ。

攻めるチャンスが多いにも関わらず、うまく守られてしまっているチームはひょいっと点数を入れられてしまう。

サッカー観戦で一番面白いのはこういう瞬間だと思う。

だからは私はやられているほう、弱い方を応援することにしている。そのほうが楽しいから。

 

まぁこれはどういうスポーツにも言えることかもしれないが、流れをぶった切れるスポーツとしてはサッカーが一番だろう。

こういう観戦の仕方をしていると、もちろん負けることのほうが多い。

それだけに、今日みたいな試合に出会うと嬉しいわけである。

しかし横浜には頑張ってもらいたいとは思いますよ。