The Weepies  ウィーピーズ

クラシック音楽を聴いている人は、他のジャンルの音楽など聴かない、と思われがちなのかもしれない。

昔は私もそういう風に「思われている」のではないかと思っていたが、案外そうでもない。

私は聴いている音楽の3分の2くらいが広義のクラシック音楽だと思うが、その他のジャンルの音楽も聴く。私よりもっとクラシックジャンキーの人間を沢山知っているが、そういう人も案外色々な音楽を聴いている。

 

そんなわけで、今日私がおススメしたいミュージシャンは、The Weepiesというアメリカのグループである。

日本での知名度は分からないが、カラオケに入っていないのが残念。歌いたい歌がカラオケにないっていう人、結構いると思うんですよね。あれ、なんとかならないのかなぁ。

 


The Weepies - Gotta Have You (Audio) - YouTube

 

一言で言うと「癒し系」な感じがする。

このアーティストの曲の特徴は、私が思うに、劇的な起伏がないことである。

そういう歌手はけっこういる。

でも、このグループほど見事に、その音楽の平凡さ、淡々とした進行、盛り上がりのなさを自然に聴かせてくれるグループもない。変に気取った「単調さ」がない。

シンプルに、誠実に仕事をしている感じがある。

リズムがあって、ハーモニーがあって、美しいメロディー。

聴いていて安心していられる声に、ちょっと気の利いた歌詞。

いい音楽というのは基本的にこういう素材が揃えばいいはずなのである。

 

実に丁寧な歌が多い。真心のこもった歌である。

いつの時代もこういう歌が必要だと思う。そして派手さや際立った個性がなくても、時代はきちんとそういう歌い手を評価する。

音楽を追及するうえで、基本的な姿勢を見せてくれるアーティストだと思う。

 

そんなわけで私はWeepiesの曲を聴くと、体の芯から温まるような気がするのだ。

注目したいアーティストのひとつである。